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Bach フランス組曲No.3 メヌエット [私の録音( Bach )]

バッハが妻のアンナ・マグダレーナに贈った結婚プレゼントが「フランス組曲」だと言われています。
心のこもった、優雅で可憐な舞曲集。



(メヌエット・・・正確にはメヌエット-トリオ-メヌエット・ダ・カーポですね。)



鍵盤初心者のアンナにも楽しく弾けるように作られているそうですが、私にはとっても難しいです。
この曲集について、彼女の手記にこんな記述があります。
「すべての曲が、どんな学生も鍵盤楽器を演奏したくなるようにさせる魅力をもっていました。こうして、彼はいつも喜んで、彼自身の高みから降りてきて、子供や初心者の手をとってくれたのです。無関心や不注意をのぞけば、彼が生徒に関して我慢できないことはなにもなかったのです」

うわ~、不注意を許してくれないんだ・・・・ごめんなさい、バッハさん・・・・


もうひとつ、この曲集でよく使われるのが、「ギャラント様式」という言葉。
ギャラント・・・わかるようでわからない。
曖昧なイメージしかつかめてないです。
300年前のヨーロッパの宮廷の流行でしょ、21世紀の極東のアジア人の私がどう理解すればいいのだろうか。
もっとも、300年前の自分の国の宮廷の流行も理解してない私ですが。

鈴木雅明さんの解説によれば、
「技術的に複雑な音型や厚いテクスチュアを用いることを注意深く避けて、バッハがめざすのは歌う旋律である。」
これなら少し理解できます。
しかし、歌うように弾くのって、ほんとうに難しいです。











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macha

フランス組曲、いいですね。
3番のこの部分は私もとても好きです。
一番聴くことが多いのは5番ですかね。
バッハにしては女性的な優美な感じだと思っていましたが、
結婚プレゼントだったんですね。

ちなみに300年前の日本と言ったら元禄時代あたりですね。忠臣蔵とか。

by macha (2010-07-01 22:02) 

glennmie

machaさん、コメントありがとうございます。

そうですかぁ、日本は元禄時代だったんだ。
自国の文化に無知、だめだ、非国民ですね(笑)
元禄文化が花盛りの時期・・・日本もカッコイイ時代だったんですね。
忠臣蔵も元禄時代だったんですか・・・・やめとこう、自分が情けない・・・・

フランス組曲はホントに素晴らしいですよね!
私もとてもとても大好きなんです。
大好きすぎて自滅します。
エゴとか邪念を捨てないと、きっと美しく弾くことはできないんだなぁ・・・・

by glennmie (2010-07-01 22:32) 

glennmie

xml_xslさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-07-01 22:33) 

macha

ちなみに、生類憐みの令とかも元禄時代です。
まあ、300年前の日本もそれなりの文化水準にあったと思いますけど、
この頃のヨーロッパはちょっと尋常じゃないですよ。
音楽ではバッハ、科学ではニュートンなんかがいた時代ですから。

glennmieさんにもエゴや邪念があるんですか。
十分美しく弾けてると思いますが。笑

by macha (2010-07-02 00:50) 

tamanossimo

あの、いつかの
顔で弾く人みたいに歌ってみてもおもしろいかも…!?

あっ、いつもすみません~
by tamanossimo (2010-07-02 01:02) 

glennmie

machaさん、

そうか、ニュートンも元禄時代の人なんですね。
ヨーロッパも日本も300年前は華やかだったんですねぇ。
やはり20世紀の大きな戦争で、立派な人達が大勢命を落としてしまったのが
今に繋がっているのかしら・・・・

私は中世期の無名の音楽家たちに憧れますが、現実は、せこ~い邪念で右往左往する毎日なのです。




by glennmie (2010-07-02 01:26) 

glennmie

tamanossimoさん、どうもありがとうございます。

そう?
効果があるならやってみようかしら。
でも、顔に集中しすぎて手がおろそかになりそう・・・・
そういえば、いつぞやのジェシー・ノーマンも凄かったですね。
あれくらいの迫力をつけないと、やっぱりダメですね。
by glennmie (2010-07-02 01:31) 

glennmie

ユーフォさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-07-02 01:32) 

のん

すばらしい~しびれた♪
もう何度もきいちゃいましたよ。
わたしもこの曲練習したけど、こんな風に弾けないorz
今日久しぶりに生ピで2時間練習したら指が痛くなったし(涙)




by のん (2010-07-02 23:47) 

のん

あっプレリュードもよかったです♪

by のん (2010-07-02 23:48) 

glennmie

のんさん、コメントありがとうございます。

テンポのムラが気になって、どうしようかなぁ~録り直しかなぁ~と思っていたところです。
でも、のんさんに褒められたから、このまんまでいいや^^


スタジオで練習してきたんですね。
コンディションのいいピアノを弾けるのはいいことですよね。
ここ数日のすごい湿気で、セバスチャン(私のピアノ)の機嫌が悪くて、またまた調律を頼むことに。
はぁ~~~~・・・・・


by glennmie (2010-07-03 01:20) 

glennmie

Mineosaurusさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-07-03 01:47) 

glennmie

soraさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-07-03 01:48) 

glennmie

eternityさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-07-03 09:07) 

Cecilia

ギャラントという言葉を知ったきっかけはフォーレの歌曲「マンドリン」からでした。
ヴェルレーヌの詩を使った歌曲で「雅な宴」(フェート・ギャラント)というのが原題です。
この詩にインスピレーションを与えた絵画(シテール島への船出)を描いたワトーの絵画などを見たりもしました。
その時にいろいろ読んだ中で皆川達夫さんがおっしゃっていたことです。(以下引用です。ギャラントという言葉が出てくるので・・・。)

「クープランの音楽は、合奏曲に限らず、クラブサン曲やオルガン曲にしても、教会声楽曲にしても、一切の作為や誇張がなく、ひとつひとつの音をいつくしみつつ、誠実に展開させ、ギャラントで純粋な音楽的な流れのうちにフランス的な詩情の世界を追及している。それは決して押しつけがましく聞く者の心にくいいってくる性格のものではないが、それだけに訴えは真実なものを伝えてくれるのである。」

バッハにもクープランの影響はあるのでしょうね。




by Cecilia (2010-07-03 10:51) 

glennmie

Ceciliaさん、詳しい説明をありがとうございます。

ギャラントはフランス風な「雅」なんですね。
ここらへんの感覚的な美意識が、私にはとても曖昧なんです。

ヴェルサイユ宮殿の装飾とか当時のロココ趣味から来る印象は、私にとっては、繊細と言うよりは装飾過多、ゴテゴテ、という感じです。
自分からは最も遠いところにある美意識です。

一方、ギャラント様式と言われている音楽、例えばバッハの一連の曲とかクープランとか、ラモーとか、C.P.E.バッハとか・・・・・大好きなんですよ。
別物なんでしょうかしら・・・・
多感様式と言ってもらった方が理解しやすい気がします。

バッハはクープランを「鍵盤の師」と仰いでいたそうですね。
ドイツの田舎にいるバッハには、とても洗練された、それこそ優雅な眩しい存在だったのかもしれませんね。


by glennmie (2010-07-03 12:34) 

glennmie

まこ爺さん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-07-03 12:35) 

glennmie

cfpさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-07-03 20:59) 

glennmie

kakasisannpoさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-07-05 02:28) 

YM-3625

投稿欄が消えないうちに、、
glennmieさんの「メヌエット」を聴くたびに熱いものが込み上げてきます。
叶わなかったモノへの郷愁のような、、、どうもうまく言えません。

以前3番をシンセサイザーに入力しかけたのですが、「このような繊細な曲は生身の人間が弾いて初めて命が宿る」と諦めました。曲を傷つけそうな気がしたのです。
それにglennmieさんではありませんがバッハにも許して貰えそうにありませんし・・・
Allemandeなんか譜面は二声のインベンション風ですが私の中では全く違ったもので、仮にピアノが弾けてもこの曲は駄目だと思います。

最近は聞く機会もなかったのですが、久しぶりに巡り合えて嬉しかったです。
有難う御座いました。Allemandeもぜひよろしく。

by YM-3625 (2010-09-28 08:11) 

glennmie

YM-3625さん、

どうもありがとうございます。
私も、フランス組曲は大・大・大好きで、記事にも書きましたように大好きすぎて自滅します。
ささやかな作りなのですが、本当に繊細ではかなくて、美しく弾くのは至難の技ですね~。

アルマンドも、私が弾くと・・・・・いや~、難しいです・・・
でも、頑張ってチャレンジしてみようかな。
どんなものが出てくるか、期待しないでお待ちください^^;
by glennmie (2010-09-28 10:59) 

YM-3625

アルマンドが聞こえたので嬉しくなって・・・
glennmieさんの演奏の後、グールドを全曲聞いている内に段々腹が立ってきました。
ことごとく私の抱く曲想に逆らっており、ジーグ最後の「チャラララパッパッパーン」に至っては絶対許せません。
全体に二声、三声のインベンションを余興で弾いている印象です。
グールドをここまでこき下ろした例はないでしょうね。それ位落胆したのですよ。

私は、この曲の装飾記号はないほうが良いのでは?と思っている位なので、好意的に聞くことのできるglennmieさんの演奏でも気になります。
例えば2小節目の高音部6番目の「ト」の前に付けられたアクセントのような「嬰ヘ」音の必然性というか、意味が解りません。
次の「嬰ヘ」と連結すると逆に「ト」音が「嬰ヘ」の装飾に成り下がったようで特徴的な「ト音」の響きが消えてしまうように思うのです。
他の同様の個所も然りですが・・・(勿論私の好みを述べているだけですよ)

YouTubeで探すと Valerie Kim という9才の女の子と、Emmanuel Ceysson という新進ハーピストの演奏(カメラアングルが最高)が自分のイメージに多少近かったです。
でもglennmieさんの音が一番好きですがね。
もうこれで「破門」されても仕方ありません。


by YM-3625 (2010-10-01 22:18) 

glennmie

YM-3625さん、コメントありがとうございます。

御気を悪くさせてしまって、ごめんなさい。
まぁ、世の中 蓼食う虫も好き好きということで、お許しくださいね。
記事にも書きましたが、私も未だ修行中の身でして、いろいろなことが試行錯誤の連続です。
このフランス組曲で学びたかったのは、当時のディミニュエーション、特にポール・ド・ヴォワなどの装飾音です。(勿論ひとつも成功していませんが^^:)
まだまだ猛勉強しないといけませんね^^

あとひとつ、Gouldは異端のピアニストのようによく言われますが、彼はとてもよく作品を研究してます。もっとも正統的な演奏者だと思いますよ。
バロック期の作品はバッハに限らず、解釈の幅が広いですよね。
こうでなければならない、という尺度は誰にもない。
演奏者には選択の自由もあるし、選択しない自由もあるということです。
そして、受けて側の視聴者も同等の自由を持っていると言えますね。
彼は、大衆に迎合するために演奏するパフォーマーではないのです。


by glennmie (2010-10-01 23:56) 

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