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Bachのニ短調 [私の録音( Bach )]

ニ短調 (d-moll) は、チャーチ・モードのドリアンから生まれた調と言われていますね。
そのせいなのか、どうなのか、とても深遠でドラマを感じさせる曲に選ばれていることが多いように思います。
ベートーヴェンの「第九交響曲」とか、モーツァルトの「レクイエム」がd-mollで書かれているのは、単に弦がよく鳴る調だから、というだけではないと思っています。
ブルックナーの9番とか、シューベルトの「死と乙女」とか、フォーレの「レクイエム」とか・・・・etc。



前回upした録音を聴き直していて、こんなにちっちゃいfugettaが存在感いっぱいなのはd-mollという調性と関係あるのかな、と思って他の作品もいろいろ見てみました。
やっぱりBachのd-mollは、とてもいかつい、厳格な曲調のものが多いですね。

最もポピュラーなところでは、あのオルガン曲「トッカータとフーガ BWV565」が浮かびます。
この曲、あまりにも有名すぎて、他のいろんなイメージがつきまとってくるのが自分ながら、ほんとにイヤだわ。
ドラキュラ伯爵とかのバロック・ホラーの映像とか、嘉門達夫さんの替え歌とか・・・いやだわ~



クラヴィア曲もやはり同様の曲調が多いみたいです。
こんなに小さなプレリュードも。














可愛らしい曲調の多いフランス組曲の中でもこのアルマンドは・・・・









Bachにとって、d-mollとは、「生と死」、「人生の深遠」を語る調なのかもしれませんね。

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ちなみに同じd-mollのアルマンドでも作曲家が違うとこんなに優しい曲だったりします。



さて、問題です。
この曲の作者は誰でしょう?・・・・・って、愚問だったね~[いい気分(温泉)]






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のん

glennmieさん、おはようございます。

このプレリュードすごい好きなんですよ^^
ちょーかっこよかったです♪
私も以前ちょっと練習して放置してるんですけど・・・
こんなにかっこよく弾けないです><
またがんばりますっ!!

by のん (2011-10-30 08:37) 

Cecilia

どれも素晴らしいですね。
一番下の曲、ヘンデルっぽいなあと思って検索しました。
(Handel Allemande d mollで。)
HWV428でよいでしょうか?チェンバロ演奏と比較しながら聴いていますがまるで別の曲のようで・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=xquK_FFSEZk&feature=related

同じヘンデルのd mollで有名なSarabandeがありますね。
http://www.youtube.com/watch?v=X_PMPU94CSc&feature=related
glennmieさんのおっしゃる《とても深遠でドラマを感じさせる曲に選ばれていることが多い》、まさにそんな曲ですね。
讃美歌として歌われるのですが「罪、咎、不義、悪」という題なんです。
by Cecilia (2011-10-30 09:08) 

glennmie

のんさん、コメントありがとうございます。

この曲、かっこいいですよね。
タイトでシンプル、なのにドラマチック。
Bachって偉大!
私も、頑張ります!
by glennmie (2011-10-30 18:35) 

glennmie

Ceciliaさん、コメントありがとうございます。

さすがCeciliaさん。

ヘンデルの曲調ってステキですよね。
私、この組曲の3番が大好きなんです。
特に5曲目からのヴァリエーションが凄く好き。
何となくノスタルジックで切なくて・・・

サラバンドは賛美歌になっているのですね。初めて知りました。
しかし怖いタイトルですね。
他の調だったらこのタイトルはつかなかったかしら。
by glennmie (2011-10-30 18:46) 

たこすけ

こんばんわ。
いいですね。このプレリュード。
glennmieさんの演奏は”たたみかけ感”があって、すごく好きです。

バッハのニ短調。
弦楽器ではBWV1004のシャコンヌが来ますね、何よりも。チェロ無伴奏の2番もやはりニ短調の独特の世界だと感じます。
マタイ受難曲やチェロ無伴奏の5番に代表されるようなハ短調はバッハにとっては神やキリストそのものを描く響きであり、ニ短調は人間の苦しみや悩みを描き出す響きのような気がします。まあ、あまり枠にはめるとつまらなくなるのですが。
いずれにせよ、ニ短調はどことなく人間くさい気が(^^)。

by たこすけ (2011-10-31 23:10) 

glennmie

たこすけさん、

とっても鋭い、とっても参考になるご意見を聞かせていただきありがとうございます!

「ソナタ ニ短調」みたいに調名を題名に入れるのって、クラシックの世界に独特のものですよね。題名や歌詞を持たない器楽作品にとって調名を記すことがどれだけ意味があるかという証拠だと思うんです。

ハ短調・・・なるほど~、面白い。
たしかベートーヴェンが似たようなことをいっていたような・・・
裏にあるのが最もピュアなハ長調であるから、ハ長調に解決するハ短調は「苦悩が歓喜へ」という神々しい調であるというような感じのことでしたか・・・
それに比べるとニ短調は出口のない現世的な苦悩の象徴かも・・・(ちょっと、こじつけが激しい^^)

チェロ組曲はBachの調性格に対する意図が沢山詰まった、とても緻密で計算されつくした作品だと思います。
6つの調の並べ方にも深い意味があるんですよね。

長くなってしまいますが、シャコンヌ!
たこすけさんは、シュヴァイツァー考案の「バッハ弓」をご存知ですか?
楽器のカーブに沿った変形の弓で、重音を一度に鳴らせるという。
この弓でシャコンヌの演奏を聴いたことがあるのですが、全然イケてなかった。
ブ・ヒャー!とずらして重音を奏でることにこそ、ドラマがあるんですよね~。
by glennmie (2011-11-01 02:53) 

たこすけ

バッハ弓、以前youtubeで見たことがあります。
聴きなれていない、というのも多分にあったのかもしれませんが、ずっこけたのを覚えています(笑)

>ブ・ヒャー!とずらして重音を奏でることにこそ、ドラマがあるんですよね~。
なるほど、それはそうかも知れません。

ちなみにニ短調に比較してニ長調は生の喜びでしょうか。
ヨーヨーマがかなり前に作った無伴奏のDVDで6番のジーグ、冒頭で小さい子供の無邪気な笑顔が映ります。ああ、この通りだなと思ったのを覚えています。
by たこすけ (2011-11-04 09:51) 

glennmie

たこすけさん、

そうですね!
6番は天国的に美しい、喜びの曲という感じがします。
そのヨーヨー・マのビデオは、以前彼のことを取り上げた記事に貼りました。
あまりにも感動したので。

またまたガセネタで恐縮ですが。
5弦のチェロ、Violoncello piccoloをご存知ですか?この6番は
その楽器で演奏されたかもしれないんだそうですよ。
・・・って、オタク・ネタばっかでヤナ奴だ、私ってば・・・・
by glennmie (2011-11-04 10:48) 

たこすけ

>Violoncello piccolo
はい、知っています。
この6番、5弦を想定して作られたものだから4弦のチェロだと厳しいかというと、ヨーヨーマがニコニコしながら弾いているので、こちらも頑張らないといけないなあと思うわけです。
僕もバッハについてはかなりオタクなので、こういうネタは嬉しいです(^^)


by たこすけ (2011-11-06 23:41) 

glennmie

たこすけさん、どうもありがとうございます。
何度も呼び出しちゃって、ごめんなさい^^;

ほんとに、おっしゃるとおりですねぇ。
難曲を楽々と楽しそうに演奏する人を見ると、いいなぁ、すごいなあ、と感心するばかりなのですが、
心から共感して音楽を楽しんでいるからこそ難曲も操れるんだぞと、自分に言い聞かせています。
最終的には技術でも楽器でもない、「心」の在り方かもしれないですね。

by glennmie (2011-11-07 09:09) 

ユーフォ

最近休日にイベントが多く、なかなか
PCに向かう時間が無くて、ようやく
お邪魔できました^^

いやー。
やっぱりglennmie さんの奏でるセバスチャン
の音色は心に響きますね♪
久しぶりに聴けて嬉しいーです♥
いつも素敵な演奏をありがとうございます。

今回ピッピは「パギョー!」って聞いた事のない
鳴き声で喜んでおり、2曲目がお気に入りでしたね。
↑ 久しぶりで嬉しすぎたのかしら?
ユーフォ相方
by ユーフォ (2011-11-13 11:48) 

glennmie

ユーフォ相方さん、コメントありがとうございます。

お忙しい中、ご訪問くださってどうもありがとうございました。
ピッピが新しい鳴き声を開発したんですね~^^
「パギョー」ですか・・・韓国語かしら???
ピッピもだんだん言葉を覚えてきて喋り始めるのでしょうか。
いつか、「glennmieさん」って言ってくれないかなぁ。
あと、しつこいようですが、こちらに紙幣を飛ばしてくれないかしら。
なんてね・・・^^

だんだんと寒くなりますね。
お風邪などひかれませんよう・・・ピッピにも宜しくお伝えください。

by glennmie (2011-11-13 22:08) 

koten

ご無沙汰しております(笑)。バッハの鍵盤楽器曲のニ短調は、何か「原始的」な感じ、あるいは「イライラ感」が伝わってくる曲が多いように感じます。あの世的な感じは全くなく、「この世」の色々なものに対する不満や嘆きなどを表現しているように感じてしまう私です(汗)。WTCの曲もそうですが、私にとってのバッハ鍵盤楽器ニ短調曲の一押しはチェンバロ協奏曲第1番ですね。あの「苦悩感」はたまらんですわ(笑)。

 それと、これは私見度が大きいかも知れませんが(汗)、バッハに限らず、鍵盤楽器のニ短調曲は、どうも「純正律の狭いD-A」を意識している曲が多いような気がするんですよね。ロマン派になって純正律系のキルンベルガー音律が使われるようになると、「タランテラ」(←悪魔の踊り)などのデモーニッシュな曲でニ短調が良く使われたじゃないですか。あれは明らかに狭いD-Aを「活かそう」としているのではないかと。巷では「鍵盤楽器では純正律は不可能」って言われてますけど、実は前期バロックなどでも(ニ短調曲を調べてみると)可成り使われていたんじゃないかと感じてしまいますね・・。
by koten (2011-11-13 23:35) 

glennmie

kotenさん、コメントありがとうございます。

なるほど、
「イライラ感」かぁ!私にはとっても的確な言葉に思えます。
まさに、ビンゴです。
なるほど、イライラ感ね~。なるほど。

WTCの表紙にBachが「長音程のドレミ、短音程のレミファ」と記していますよね。短音程のラシドと書かなかったことに深い意味があるのでしょうか。
単に当時はヘキサコードだった、ということだけなのかしら・・・
音律のお話は面白いですね。
私にはよくわからないのですが、とても納得してしまいます。
ニ短調は純正律の楽器で再現してこそ効果を発揮するんですね。
私の平均律の、しかもチューニングの狂った(笑)ピアノでは効果薄ですね^^;
by glennmie (2011-11-14 03:44) 

koten

>単に当時はヘキサコードだった、ということだけ
・・・どうもそのようですよね。バッハのWTCのレミファについて私も記事にしたことがあって、そのときにとある人から橋本絹代さん著の「やわらかなバッハ」を紹介されたんですよ。で、それを昨日ようやく入手したのですが、25~28頁に正にそのことが説明されてました、、、バッハの時代には階名としての「シ」が無かった・・な、なんと! 思わず驚愕しましたね(汗)。

>ニ短調は純正律の楽器で再現してこそ
・・・調律に関わらず「この調って何か他の調と違うよね」っていうのは直感というか嗅覚(笑)で分かると思うんですよ。ただ、調律を当時のモノに近づけないと「何か違うのは分かる・・・分かるけど、どう言葉にして良いのか分からない」といった悶々とした(笑)状態が延々と続くと思うんですね。で、調律が「本物」に近いと「あ、、そうだったのか!」と目から鱗が落ちるケースが多くて、その後はその事項について言葉で表現できるようになりますね。本当、音律の勉強はエキサイティングで面白いです。



by koten (2011-11-15 00:08) 

glennmie

kotenさん、

そうですか・・・それ以上の意味はないんですね~・・・
シがないんですよね~、ソ(sol)とミでソルミゼーション・・・なんてややこしい。
シがある時代に生まれてよかったです。

その著者の方は、確かハ長調とイ短調でWTCを弾ききる、という方では?
(違っていたらごめんなさい)
平均律のピアノでは、調の差はなくなってしまうからということなのでしょうか・・・
今日、職場の電子ピアノをキルンベルガーにしてちょこっと弾いてみました。
音律の世界は深くて複雑で難しいです。
付け焼刃でちょこっと弾いただけじゃ、私には全然・・・
kotenさん、凄い人ですね。
by glennmie (2011-11-15 01:41) 

koten

>それ以上の意味はないんですね~
・・・私もそれを知って残念でしたね。知る前は、「純正律だったらラドは純正短3度でレファはピタゴラス短3度だな」とか、「バッハはイ短調(ないしエオリア旋法)よりもニ短調(ないしドリア旋法)の方が好きだったんじゃないか?」とか色々と妄想(笑)を膨らましていたんですけどね。人間、「知らない方が幸せなこともある」ってことですかね・・・。

>ハ長調とイ短調でWTCを弾ききる、という方
・・・その通りです。
>調の差はなくなってしまうから
・・・それもありますが、「正しい音感を身につけるため」という目的、その他色々な狙いがあるようです。

>kotenさん、凄い人
・・いや、私、(古楽の世界に入って)単に平均律が体質に合わなくなってしまっただけで、大したレベルでは無いですよ。平均律アレルギーになったので「仕方なく」勉強している面と、どうせ勉強するなら「毒を食らうのなら皿まで」(爆)やってみようと思っているだけですよ、、でも毒どころか「宝の山だった!」のでハッピーハッピー(笑)ってところですね。

by koten (2011-11-15 07:12) 

glennmie

kotenさん、

なるほどねぇ・・・・
私の妄想も一緒につぶれました^^


私も、平均律が非常に怪しい人々によって(笑)広まっているのを知って、それもあって、なんだか、なんと言いますかねぇ・・・・
でもこの仕事をしていると、身動きがとれませんし。
足し算もろくにできない自分から見ると、いや~、kotenさんは凄いと思います。
自分もいろいろ知っていきたいと、好奇心はたくさんあるんですよ^^
by glennmie (2011-11-15 10:59) 

koten

>平均律が非常に怪しい人々によって(笑)広まって
・・・あぁぁ、この「怪しい人」の正体、凄く知りたいです(笑)、ヒントだけでも良いので教えてください(爆)
 
 私、この怪しい人の「ラスボス」って、巨大財閥じゃないかと思っているのですが、違いますかね・・。



by koten (2011-11-15 12:10) 

glennmie

kotenさん、

やっぱりご存知だったんですね^^
440Hz......戦争、爆弾テロ、原発、TPP・・・・・etc。
「世界はひとつ」って確かにその通りなんですね~。

by glennmie (2011-11-15 14:39) 

koten

うわぁやはり、、、予想はしていたのですが、改めてハッキリ言われると結構ショックですね(ため息)。
311もやはり人工地震なのでしょうかね、、、それと来年の「アセンション」情報についても何か御存じでしたら教えて下さい。身の振り方を考えないといけませんので。
by koten (2011-11-15 17:20) 

glennmie

kotenさん、

どうなのかな・・・・未来のことは、誰にもわからないんじゃないですか?
私はあまり気にしていません。
自分は基本的に好きなことしかしないので、何が来ようともいつも通りに生きていくだけです。

身の振り方・・・・もし本当に金融が破綻するなら、今のうちにローンを組んでデッカイ買い物をしてみるとか。ちょっとやってみたいです^^
by glennmie (2011-11-16 02:59) 

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