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So You Want to Write a Fugue [Gould]

僕はピアニストではない、と公言し若い頃は作曲家志望だったGouldの作品です。
自分のテレビ番組「フーガの解剖学」のために作曲されたものです。



フーガのスタイルの中に自虐ネタが満載で、まあ冗談音楽の部類に入るんでしょうが、個人的にはとても良いデキだと思うのです。

最初は厳格なフーガで始まるんですが、どんどん崩壊していっちゃうの。
途中でバッハのブランデンブルクと、短調になったワーグナーのマイスタージンガーのフレーズがでてきますね。
面白い。

そこらへんの所を自分で解説しているビデオがあります。



クロスワードパズルみたいでこういう音楽は楽しいね、14世紀のアイソリズムのスタイルも好きなんだ、と言っています。
この作品はフーガの作曲のプロセスを見せてるんだよ、まず構造を提示してから、それを敢えて壊したところが特に楽しかったんだ、と言っています。
ほんの駄作だよ~、と言いながらもすごく自慢げで可愛いですね~。
インタビュアー(ブルーノ・モンサンジョン)が何か言いかけると、「僕のすごいストレッタを聴いて、シーー!」(1:33頃)って、この人じゃなかったらかなり痛いキャラ・・・・



ところで・・・・
フーガの曲なのに何故ワーグナー?
マイスタージンガーの序曲は対位法的な作品だったことをこの時知りました。
Gouldはこの序曲をピアノ用に編曲していますが、対位法バリバリでバッハみたい。



また自慢してますね~^^
リタルダンドもアッチェルランドもないんだよ!だけどほらほらビックリ~!と言ってます。
途中で止めて、「こんなの知らなかったでしょ?」と言っています。
バイロイト中継だ!ある意味!と言っています。
インタビュアー(ブルーノ・モンサンジョン)がマイスタージンガー?と尋ねると「他に何が?」(0:38)って、この人じゃなければ退く・・・・

この曲をここでストップしているのは、彼の編曲がこの後2台ピアノ用になっているからです。
レコードでは多重録音をしています。
「自分のルバートに合わせるのが死ぬほど大変だったので、もうイヤ・・・」だったそうです。


最初から最後まで対位法にこだわり続けた人生でしたね。


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コメント 5

glennmie

ユーフォさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-03-18 11:01) 

glennmie

shinさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-03-18 11:01) 

glennmie

xml_xslさん、nice!ありがとうございます。

by glennmie (2010-03-18 11:02) 

まり

記事とは全く関係ないが…。
お誕生日おめでとう!
早くわたしに追いついておいで。
…無理か。
by まり (2010-03-18 18:42) 

glennmie

まりさん!!ありがとうございます!!

今日は人ごみが凄くてヘロヘロになるし、ipodの充電が切れちゃうし、ボロボロになって帰宅してきたところ、パソコン開いたらまりさんのコメントがあって、とても嬉しかった。
暖かいコメントをくださって、どうもありがとうございました。


今年こそは、カナダに行ってグレンさんのお墓参りしたいな~・・・(毎年言ってるような気もするんですが)。
by glennmie (2010-03-18 21:43) 

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