Gould と バーンスタイン [Gould]
ロマン派の華麗なピアノ・コンチェルト。
ピアニストは、勢ぞろいしたオーケストラのメンバーと丁々発止の応酬、最後にはトリルとアルペッジオが炸裂する独壇場をもらってドラマティックなエンディング・・・・
子供の頃には憧れましたけどね、ロマン派の華麗なピアノ・コンチェルト。
何曲か聴き込むうちに、そのうち飽きてしまった。
あまりにもパターン化されすぎていて。
リストも、チャイコフスキーも、グリーグも、ショパンも、皆然り。
オーケストラのダダーン!という予告の後に、もったいぶったソリストのカデンツァが始まると、あぁ・・・出た・・・
と思ってしまうのは私だけ?
ひたすら技巧の見せ場のようなあのカデンツァに、どんな音楽的意味があるのかしら。
バロックの協奏曲をぬきにすれば、
ハイドンとベートーヴェンの初期のコンチェルトが結構好きです。
あと、ブラームス。
でもこれらのコンチェルトは、コンチェルト界ではどちらかというとマイナーな存在かもしれないですね。
さて、そのブラームスのピアノ・コンチェルト NO.1。
ピアノ・コンチェルトなのにピアノが目立たない、なのに、弾くのが滅茶苦茶難しい、という問題児。
元来この曲は2台ピアノのためのソナタとして書かれています。
次に交響曲に仕立てようとしています。
ブラームス自身、何がしたかったのか・・・・
最終的に出来上がったこのコンチェルトは、実に風変わりです。
拍子がなんと6/4拍子、第1楽章は速度指定なし、突然ピアノ・パートのみの第2主題、そしてカデンツァなし。
なのに第3楽章はカデンツァを2つも持っているんですよ。
この難物をどう解釈し、どんな風に演奏するのか。
これこそピアニスト冥利に尽きる曲だと思いませんか?
Gouldは、この曲を「基本的なモチーフの糸による洗練された織物」と評し、対照的でドラマチックなロマン主義的解釈を捨て、作品構造の相似点のみをひたすら分析する立場を貫きました。
結果、指揮者であったバーンスタインと意見が合わず、彼の変なスピーチで、演奏よりスキャンダルで有名になってしまったのは本当にもったいないと思います。
(余談ですが、Gouldは指揮者に恵まれませんでしたね~。バーンスタインとは、絶対に合わないと思うんですが、何故か沢山共演してますね。なぜなんでしょう。当時のコロンビア・レコードの2大看板だったからでしょうか。ここでも商業主義に巻き込まれてますね~。アーノンクールさんとか、聴いてみたかった・・・・・)
で、残っているのは海賊盤の音源のみ。
音質が悪く、聴衆の咳がすごくて聴き苦しい。
しかも、Gouldが理想とした演奏ではない方の日の録音です。
きちんとした形で聴きたかった・・・・残念です。
こちらが演奏前のバーンスタインのスピーチ。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
自分の本位ではないが、面白そうなのでGouldに合わせたよ、と言っています。
一方こちらはGouldの談話。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
自分は、たとえ19世紀の協奏曲であっても、「バロック的」な気分でやりたかった。
強弱やテンポの誇張を少なくし、男性的な第1主題と女性的な第2主題、吠え立てるオーケストラと穏やかなピアノという対比を目立たなくしたかった。
各楽章に共通のパルスを持ち込んで全体を統一したかった、と言っています。
長いんだー、この第一楽章。
ピアニストは、勢ぞろいしたオーケストラのメンバーと丁々発止の応酬、最後にはトリルとアルペッジオが炸裂する独壇場をもらってドラマティックなエンディング・・・・
子供の頃には憧れましたけどね、ロマン派の華麗なピアノ・コンチェルト。
何曲か聴き込むうちに、そのうち飽きてしまった。
あまりにもパターン化されすぎていて。
リストも、チャイコフスキーも、グリーグも、ショパンも、皆然り。
オーケストラのダダーン!という予告の後に、もったいぶったソリストのカデンツァが始まると、あぁ・・・出た・・・
と思ってしまうのは私だけ?
ひたすら技巧の見せ場のようなあのカデンツァに、どんな音楽的意味があるのかしら。
バロックの協奏曲をぬきにすれば、
ハイドンとベートーヴェンの初期のコンチェルトが結構好きです。
あと、ブラームス。
でもこれらのコンチェルトは、コンチェルト界ではどちらかというとマイナーな存在かもしれないですね。
さて、そのブラームスのピアノ・コンチェルト NO.1。
ピアノ・コンチェルトなのにピアノが目立たない、なのに、弾くのが滅茶苦茶難しい、という問題児。
元来この曲は2台ピアノのためのソナタとして書かれています。
次に交響曲に仕立てようとしています。
ブラームス自身、何がしたかったのか・・・・
最終的に出来上がったこのコンチェルトは、実に風変わりです。
拍子がなんと6/4拍子、第1楽章は速度指定なし、突然ピアノ・パートのみの第2主題、そしてカデンツァなし。
なのに第3楽章はカデンツァを2つも持っているんですよ。
この難物をどう解釈し、どんな風に演奏するのか。
これこそピアニスト冥利に尽きる曲だと思いませんか?
Gouldは、この曲を「基本的なモチーフの糸による洗練された織物」と評し、対照的でドラマチックなロマン主義的解釈を捨て、作品構造の相似点のみをひたすら分析する立場を貫きました。
結果、指揮者であったバーンスタインと意見が合わず、彼の変なスピーチで、演奏よりスキャンダルで有名になってしまったのは本当にもったいないと思います。
(余談ですが、Gouldは指揮者に恵まれませんでしたね~。バーンスタインとは、絶対に合わないと思うんですが、何故か沢山共演してますね。なぜなんでしょう。当時のコロンビア・レコードの2大看板だったからでしょうか。ここでも商業主義に巻き込まれてますね~。アーノンクールさんとか、聴いてみたかった・・・・・)
で、残っているのは海賊盤の音源のみ。
音質が悪く、聴衆の咳がすごくて聴き苦しい。
しかも、Gouldが理想とした演奏ではない方の日の録音です。
きちんとした形で聴きたかった・・・・残念です。
こちらが演奏前のバーンスタインのスピーチ。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
自分の本位ではないが、面白そうなのでGouldに合わせたよ、と言っています。
一方こちらはGouldの談話。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
自分は、たとえ19世紀の協奏曲であっても、「バロック的」な気分でやりたかった。
強弱やテンポの誇張を少なくし、男性的な第1主題と女性的な第2主題、吠え立てるオーケストラと穏やかなピアノという対比を目立たなくしたかった。
各楽章に共通のパルスを持ち込んで全体を統一したかった、と言っています。
長いんだー、この第一楽章。
知らなかったわぁ
お二人がそんな関係だったこと!!
(って言うと変な関係みたいね)
どうして・・・
あたしって。
あたしって・・・。
by tamanossimo (2010-06-11 02:27)
tamanossimoさん、
相変わらず炸裂してますね^^
Gouldはカラヤンとも共演してるんですよ。
そうだ、朝比奈隆さんともイタリアで一緒にやってた。
最後は自分が指揮者になりたがっていました。
一匹狼の彼が、オーケストラの指揮とはね・・・ってメニューインが言ってましたっけ。
by glennmie (2010-06-11 02:47)
バーンスタインとの有名なエピソードですね。何かで読んだことあります。それを録音で聴けるとはスゴイ!!確かに、そんなスキャンダラスなコメントではないですね。ユーモアもあるし、グールドに対しても決して失礼にならないよう気を使っているのが分かります。良識ある大人のディスクレイマーだと思いました。
それにしてもこちらでは、これに限らず、ほんとにスゴイ録音や録画を紹介していただけるので、いつも楽しみにしています。これからもがんばって下さい!
by metro (2010-06-11 07:00)
metroさん、コメントありがとうございます。
そうですね、Gouldもバーンスタインも音楽家としてのプライドを持った立派な人たちですよね。
この出来事が、Gouldがコンサート活動をドロップアウトした直接の原因のように言われることが多いですが、全然関係ないと思います。
それよりも、スタジオ録音盤で聴いてみたかった。本当に素敵なブラームスですから。
by glennmie (2010-06-11 10:50)
はっこうさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-06-11 10:51)
Mineosaurusさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-06-11 10:51)
xml_xslさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-06-11 10:52)
mwainfoさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-06-11 22:58)
ほりけんさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-06-11 23:52)
まるさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-06-12 14:34)
eternityさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-06-12 21:02)
dorobouhigeさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-06-15 02:24)
c_yuhkiさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-06-15 02:24)
cfpさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-07-03 20:58)
ムースさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-07-11 18:47)