ゲルニカ

今から３年前にTVで放映されたビデオです。

「なぜ警告を続けるのか〜京大原子炉実験所・”異端”の研究者たち〜
大阪府熊取町にある京都大学原子炉実験所。ここに脱原発の立場から活動を続けている”異端”の研究者たちがいる。原子力はわが国の総発電電力量の３割を供給するまでになったが、反面、去年の中越沖地震で柏崎刈羽原発が「想定」を上回る激しい揺れで被災するなど、技術的な課題を完全には克服出来ていない。番組では、国策である原子力推進に異を唱え、原子力の抱えるリスクについて長年、警告を発し続けてきた彼らの姿を追う。その言葉はエネルギーの大量消費を享受する私たち国民一人ひとりへの問いかけでもある。」









そして３年後の今・・・・

ここに登場する小出裕章さん、今中哲二さんが皮肉にも注目されることになる一方で、この期に及んで尚、原発推進派の都知事が選挙に勝つという信じられない事実。







この国はどこに向かっているのか・・・・








ビデオの最後で、
「最終的にはどういう生き方をしたいのか。この社会がどうあるのか。人間の本性がどうなのかというところに行き着くんだ。」
と語る小出さんの言葉がとても重く、心にのこります。



人の命、動物の命、多くの自然の命を犠牲にしても、それでも、推し進められてきた核開発。
多大なリスクを引き受けても尚、推進していくことの先にある利益とは、一体何なのですか？


そして今、その多大なリスク、圧倒的な負の遺産を、私たちは次の世代の子供たちに丸投げすることなってしまった。









「原発は機械です。機械は必ず壊れます。機械を操作するのは人間です。人間は必ず間違えます。」
小出さんの研究室のデスクの横には「ゲルニカ」が飾られていましたね。

コメント 4

よい番組をご紹介頂き有難うございます。このような方々が本当の良心ある学者だと思います。
私も、今後更に節電は気をつけるようにします。
by アヨアン・イゴカー (2011-04-16 21:28) 

アヨアン・イゴカーさん、

自分が尊敬できると思う人、素晴らしいと思う人は皆、世間一般からは異端とされる人ばかりです。
何故なのでしょうか。
自分が考える正義とか真実が世間で通用しないのはどうしてなのでしょうか。最近ますますわからなくなってきました。
by glennmie (2011-04-16 23:15) 

ご無沙汰してしまいました。

豊かになり過ぎてしまった生活の中で大切な事を
忘れてしまった事への警告ですね。
もう一度、色んな事に対して考え改める、気づく機会を与えて
もらったと私は考えています。
ユーフォ相方
by ユーフォ (2011-04-29 18:19) 

ユーフォ相方さん、コメントどうもありがとうございます。

本当に、相方さんの仰るとおりだと思います。
人類が地球上からもらってきたエネルギーの約６割は、先進国と呼ばれる国々が、産業革命以来たった２００年の間に消費しているんだそうです。
その陰で多くの動物や植物を絶滅に追いやり、未だにエネルギーのほとんどを使えない５０億もの人達は貧困のまま。
なのに東京は、まだ足らない、もっとエネルギーを、と言っていますね。
上の記事の小出さんは、「たかが電気じゃないか」と仰っています。
たかが電気のために地球を滅ぼしかねない。
今、気付かなければ後はないんだ、と思います。
by glennmie (2011-04-30 03:51)