セロ弾きゴーシュとストラディヴァリウス [音楽雑感]
チェロの音は夜の音。
空気の澄んだ静かな夜には窓を開けて夜空を眺めながら、じっとチェロの音色を聴いていたい。
宮沢賢治が好き。
賢治の童話の夜の情景が好き。
「セロ弾きゴーシュ」も舞台は夜です。
ゴーシュの腕前はオンボロで、ゴーシュのチェロもオンボロです。
性格も弱虫で卑屈な青年として登場します。
毎夜、小さな動物たちとの交流を通してゴーシュの心には思いやりの気持ちがを少しずつ芽生えて行き、音楽も成長していきます。
最後に、無心に功名心もなく、ただ一生懸命に演奏したゴーシュは聴衆をを魅了し賞賛されます。
ゴーシュはその賞賛に対して、何の反応もしていません。
音楽する心を見つけたゴーシュには、人々の賞賛はもう意味のないもの。
最後にゴーシュは、ただ、かっこうに語りかけます。
「その晩遅くゴーシュは自分のうちへ帰ってきました
そして窓を開けて、いつかかっこうの飛んでいった遠くの空をながめながら
”ああかっこう。あのときはすまなかったなあ。おれは怒ったんじゃなかったんだ” といいました」
彼女のチェロは世界最高の名器ストラディヴァリウスの「ダヴィドフ」です。
この音色!
うっとりとは言えない、心を鷲摑みされるような、胸が締め付けられるような・・・・
同時に、この人の生涯を思うとたまらない思いに駆られます。
彼女は、ゴーシュのチェロを弾いても、きっとこんな音を奏でたでしょう。
ジャクリーヌ・デュ・プレ。
そして彼女の「ダヴィドフ」は、彼女の魂と共にこの人に継がれていきます。
shinさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-19 02:37)
xml_xslさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-19 02:37)
「セロ弾きのゴーシュ」昔読んだ気がしてきました。
また、読みたくなったわ~♪
静かな夜に・・・
by tamanossimo (2010-05-19 03:29)
tamanossimoさん、どうもありがとうございます。
そうですね~。
賢治の童話は素晴らしいですね。
読み返すたびに新しく感動します。
by glennmie (2010-05-19 08:42)
りぼんさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-19 21:10)
Mineosaurusさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-19 21:10)
dorobouhigeさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-19 21:11)
タケルさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-20 09:51)
ユーフォさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-25 09:18)