「悲愴」ソナタ・・・ベートーヴェンの3大ソナタは本当に3大なの? [私の録音( not Bach )]
ソナタ 「悲愴」 Op.13 の第2楽章です。
この楽章だけ好きなので、ここだけ録音してみました。
ベートーヴェンの人気ソナタには奇しくも、皆ニックネームがついていますね。
悲愴、月光、田園、告別、熱情、ワルトシュタイン・・・・
その中の「悲愴」、「月光」、「熱情」を3大ソナタと呼び、最も人気があると言われているらしい。
誰が決めたんじゃ!!
一説によると、レコード会社が営利目的で抱き合わせたものが定着したらしいですが・・・で、このセットで録音すると売れるんでしょうね、今なお。
安易だ・・・・・
ニックネームを持っていなくても素晴らしいソナタは他にもっとあるのに、それより「悲愴」や「熱情」が素晴らしいと決められる理由が、やっぱり私にはわかりません。
この「悲愴」の第1楽章。
私にはどう弾いていいのか、さっぱりわからないんです。
とっちらかったイメージしか掴めなくて・・・・
出だしのGraveは、まるでバッハのパルティータの序曲のよう。
ステキ・・・と思っていると、いきなり左手のけたたましいトレモランドと右手の不穏な上昇音型。
これは何? さっぱりわからない、つながらない・・・・
これが、よく言われるところの「古典派からロマン派への推移」というものなんですか?
そして、第3楽章。
この楽章もなんでここにいるのかわかりませんが・・・
まるでモーツァルトの3楽章みたいじゃありませんか?
すごく場違いに感じてしまうの。
で、私の神様、Gouldの解説を見てみると・・・・
古典派的な要素・・・学芸員
ロマン派的要素・・・発明家
このふたつの闘争は、普通は「クローゼットに隠した骸骨」であるべきところなのに、ベートーヴェンはそれを露呈して見せてくれているのだそうで・・・ふ~~~ん・・・・
Gouldといえば、彼もこの3大ソナタのレコードを出しています。
これがねぇ・・・・
ベートーヴェンの生誕200年を祝って、”Happy Birthday, Ludwig!”という企画物だったらしいですが。
レコード会社の思惑とアーティストの温度差がこれほどある企画も珍しいのではないかと・・・
特に、この熱情ソナタはすごいです。ある意味。
Gouldは、「ベートーヴェンの英雄主義が鼻につく」と言い、「動機の経済性に専念する」態度を否定し、彼の自己中心的な尊大さ、傲慢な態度を非難し、「老練のヴィルトゥオーゾがどんなにまずい演奏をしても英雄気取りの見栄をきることによって熱狂的な喝采を集めるのに相当する」箇所を小節番号で指摘し・・・・
要するにボロクソ(失礼!)のボロボロにしちゃったの。
なんてステキな人なんでしょうか!
この楽章だけ好きなので、ここだけ録音してみました。
ベートーヴェンの人気ソナタには奇しくも、皆ニックネームがついていますね。
悲愴、月光、田園、告別、熱情、ワルトシュタイン・・・・
その中の「悲愴」、「月光」、「熱情」を3大ソナタと呼び、最も人気があると言われているらしい。
誰が決めたんじゃ!!
一説によると、レコード会社が営利目的で抱き合わせたものが定着したらしいですが・・・で、このセットで録音すると売れるんでしょうね、今なお。
安易だ・・・・・
ニックネームを持っていなくても素晴らしいソナタは他にもっとあるのに、それより「悲愴」や「熱情」が素晴らしいと決められる理由が、やっぱり私にはわかりません。
この「悲愴」の第1楽章。
私にはどう弾いていいのか、さっぱりわからないんです。
とっちらかったイメージしか掴めなくて・・・・
出だしのGraveは、まるでバッハのパルティータの序曲のよう。
ステキ・・・と思っていると、いきなり左手のけたたましいトレモランドと右手の不穏な上昇音型。
これは何? さっぱりわからない、つながらない・・・・
これが、よく言われるところの「古典派からロマン派への推移」というものなんですか?
そして、第3楽章。
この楽章もなんでここにいるのかわかりませんが・・・
まるでモーツァルトの3楽章みたいじゃありませんか?
すごく場違いに感じてしまうの。
で、私の神様、Gouldの解説を見てみると・・・・
古典派的な要素・・・学芸員
ロマン派的要素・・・発明家
このふたつの闘争は、普通は「クローゼットに隠した骸骨」であるべきところなのに、ベートーヴェンはそれを露呈して見せてくれているのだそうで・・・ふ~~~ん・・・・
Gouldといえば、彼もこの3大ソナタのレコードを出しています。
これがねぇ・・・・
ベートーヴェンの生誕200年を祝って、”Happy Birthday, Ludwig!”という企画物だったらしいですが。
レコード会社の思惑とアーティストの温度差がこれほどある企画も珍しいのではないかと・・・
特に、この熱情ソナタはすごいです。ある意味。
Gouldは、「ベートーヴェンの英雄主義が鼻につく」と言い、「動機の経済性に専念する」態度を否定し、彼の自己中心的な尊大さ、傲慢な態度を非難し、「老練のヴィルトゥオーゾがどんなにまずい演奏をしても英雄気取りの見栄をきることによって熱狂的な喝采を集めるのに相当する」箇所を小節番号で指摘し・・・・
要するにボロクソ(失礼!)のボロボロにしちゃったの。
なんてステキな人なんでしょうか!
エー…ベートーヴェンに関しては全てのソナタが素晴らしいわけではないと思ってはおります。なかでも、アパッショナータに関しては全く聴きません。革新的であったことは認めます。彼ほど主観的な音楽を書く人はいなかったと思うのですが、後期の突き詰められた融通無碍の様式には余人が届きえないものがあるのは確かですね。アパッショナータは判るとか判らんとか言うレベルの音楽ではないように思うんですボクは。田園ソナタや第7番辺りは好きですね。あ、ワルトシュタインの最終楽章も。うーん散漫な聴き方だな考えてみると。
あなたの演奏は悲愴の唯一ここを弾いてるんじゃないかと思って聴き始めました。当たりでした。
私見的には悲愴ソナタは演歌です。
by Mineosaurus (2010-05-20 20:27)
あぁ!Mineosaurusさん!
私の演奏でニヤリ!としていただけた?わたしもMineosaurusさんのコメントで、・・・こんなに嬉しいことはないです。
ブログはじめてよかった・・・・
悲愴は演歌・・・なるほど・・・確かにそうですね。日本人には理解しきれない美意識があるのでしょうね。
偉大なベートーヴェン、自分はどこまで共感できているのか・・・実はいつも謎なんです。
by glennmie (2010-05-20 21:12)
久しぶりにコメントしちゃおうかな・・・
ちょっと、コメント欄恐怖症になっていまして・・・
(他の方のブログのコメント欄でちょっと。あっ、わたしがどうのこうのじゃないです。何気ない一言でも違う方向に行ってしまうことがあるんだぁ。って、傍から見ていてこわくなった。今もすごく考えながら打ってます。これでも)
ベートーヴェン 好きです。
泥臭いところが(表現違う?)
武骨なところが(これどお?)
と思っていると「悲愴」 第2楽章のような曲もあるし。
ばばあ(わたし)泣いちまうし。
Mineosaurusさんと同じ。
わたしもワルトシュタインの3楽章好きです。
というよりも、なぜトリルしながら小指が動くぅぅぅ!
ってところで口あんぐり状態。
いつか、アップしてね!
この子この前のショパン弾いてた子。
今から9年前の5歳の時の演奏だって。
こちらも口あんぐり状態。
ベートーヴェンです。
http://www.youtube.com/watch?v=9ZwpjSNT620
by まり (2010-05-20 21:13)
xml_xslさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-20 21:13)
まりさん、お久しぶりです。コメントありがとうございます。
何?コメント恐怖?何でも言っちゃってくださいな^^
まりさんとコメント会話するのが楽しくて好きです。
ワルトシュタインの3楽章、私も好きですよ~!
肺が広がる感じがたまらないですよね。でも、弾くのは大変なの。胃も心臓も縮まるの。
リンクの子、前に教えてくださったあの子ですよね。
すごい子ですね!可愛いし。
すくすく育つといいなぁ~。
周りは大変ですね。だって、こんな子の親になっちゃったらどうすればいいの?
by glennmie (2010-05-20 21:30)
こんばんは~
今まで気にしたことなかったけど
ホント誰が3大ソナタって決めたんでしょうね?
最近ベートベンをよく聴いているのですが
グールドのソナタ集にはこの曲は入っていないんですね・・・
by のん (2010-05-20 22:29)
のんさん、こんばんは~
コメント、ありがとうございます。
Gouldのソナタ集には、3曲ともはいってますよ^^
賛否両論ある彼のベートーヴェンですが、私は大好きです。
まあ、ベートヴェンが聴いたら怒ってお墓から出てきちゃうかもしれないような録音も混ざってますけど、Gouldのそういうところが実は大好きなの。
by glennmie (2010-05-20 22:59)
え~
あたしのiPodには入ってない(号泣)
これから懸命にファイルを探します...
あたしもグールドのソナタ大好きです♪
by のん (2010-05-21 00:01)
のんさん、
ソナタ集、vol 1 の方ですよ。
ご確認を。
by glennmie (2010-05-21 02:44)
tamanossimoさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-21 02:45)
glennmie さん、どうもです。
vol.1がごっそり抜けてました(汗)
入れなおしましたよー
おさわがせしましたゴメン(-人-;)(;-人-)ゴメン
by のん (2010-05-21 06:01)
のんさん、
よかった、よかった^^
じっくり楽しんで聴いてくださいな。
by glennmie (2010-05-21 10:19)
shinさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-21 10:20)
ベートーヴェンはピアノ曲が一番好きです。
声楽曲はあまり好きではありません。
交響曲も嫌いです。
そして「第9」は絶対歌いたくありません。(でも一生に一度は歌ってもいいかと思っています。)
三大ソナタ、私はギレリスのCDで長いこと馴染んでいました。
(独身の時にスタジオ借りて「悲愴」3楽章を必死に練習していた頃に買いました。)
本当にどうして三大ソナタなのでしょうか。
最近はベートーヴェンから離れているので以前(2年ほど前)ベートーヴェン特集をしたことがあります。
それでいろいろ聴いてみて思ったのは、小曲扱いされているピアノ曲で若い頃の作品に意外なものが多く(要するにベートーヴェンらしくない)面白いということです。
by Cecilia (2010-05-21 10:51)
ごめんなさい。下品だった。反省。
by まり (2010-05-21 11:52)
Ceciliaさん、どうもありがとうございます。
第九は、合唱団の方たちを見ていて、出番が来るまで地獄だな~、と常々思っていました。
巨大でバランスも悪くわけがわからない作品、と思いますが、あの合唱を聴くと不思議と感動するんです。
ピアノ曲では、初期のソナタと変奏曲やバガテルが好きです。
あとは室内楽、チェロ・ソナタやヴァイオリン・ソナタもスキ。
難聴になってからの彼の作品には共感できない部分が多々ありますが、それでもやはり、ベートーヴェンはわたしにとっては尊敬すべき、偉大な音楽家です。
by glennmie (2010-05-21 12:44)
りぼんさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-21 15:31)
chihoさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-21 23:38)
eternityさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-22 09:09)
dorobouhigeさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-22 17:59)
ユーフォさん、nice!ありがとうございます。
by glennmie (2010-05-25 09:19)
私もこの楽章は大好きです。子どもの頃から家にサンソン・フランソワの、...その三大ソナタのLPがあって、この楽章と「月光」の第一楽章を繰り返し聴いていました。で、この「悲愴」の第二楽章はギターでも3パートの譜面を作って演奏会で弾いたことがあります(「月光」も譜面は作ったのですが、まだお披露目していません)。
グールドの三大ソナタは、すごいですよねぇ。情感とか一切なし、淡々と弾いている印象があります。子どもの頃この演奏を聴いていたら、好きにならなかったと思います。
でも、ベートーヴェンの第12番「葬送」なんかは、結構情感たっぷりに弾いていて好きです。それを考えるとこの三大ソナタはある意味実験的なものだったか、あるいはやっぱり茶化してしまっているんでしょうか。
後期三大ソナタっていうのもありますね(笑)。
by Arthur (2010-05-28 21:53)
Arthurさん、コメントありがとうございます。
Gouldの三大ソナタ・・・ホントにすごいですよねぇ(笑)
よくやった!という感じですか。
ベートーヴェンは素晴らしい音楽家だと思いますが、時おり、う~~ん・・なんていうのか、誇大妄想・・・いや・・・うまく言えないのですが、ニートの青年のルサンチマンのような、というのですか・・・ちょっと退いてしまって共感できない部分があるのですよ。
ベートーヴェンはあまりにも英雄視されてしまっていて、誰もそんなことを指摘しないじゃないですか。
そんなことも含めて、このCDは自分にとって快挙です。
Gouldは、曲本来のありのままの姿を提示しているだけ、と思います。
重苦しい文学的、私小説的な味付けを取ってしまうと、こんな曲なんだよ、と。
Gouldの後期ソナタは、とても素晴らしいですね!
でも、これも発表当時は非難の嵐だったとか。
大衆に迎合していたら、真の芸術は生まれないんですね。
by glennmie (2010-05-28 22:28)