Bach_Fantasie und Fuge (unfinished) c-moll BWV906 [私の録音( Bach )]
一緒に音楽の勉強をしている高校生の男の子が、この曲を持ってきました。
「僕はこの曲のどこがファンタジーなのか、さっぱりわからないんですけど・・・・」
って言うんですよ。
この時代のFantasiaは、プレリュードの役割があるんだよ。
ディズニーランドのファンタジアなイメージとはちょっと違うんだよね^^
などと言いながら一緒に分析をしています。
いやいや、この曲もまたいろいろと面白いです。
Bachは興味が尽きないな~。
自分なりにわかったことをメモしておきます。
● すんごい複雑な和声。(なんか、いきなりバカっぽい分析だ)
● リピート付きのバイナリー・フォームで書かれている。
(半音階の多用とバイナリー・フォーム・・・後期の作品かな??)
● ファンタジアは、対位法処理があまりなく、両手の交差が多い
⇒スカルラッティのソナタのよう。
⇒ということは、例のあれだ!
平均律1巻の12番やインヴェンション3声の15番と同じ。
ロマの音階を使ったスペイン風なんだ。
● この音型はちらほら見かける。
⇒パルティータ1番のジーク、平均律2巻22番のプレリュード
⇒つまりこのファンタジアは舞曲なのか。
● フーガは未完。
楽譜サイトでいくつかのエディションが見られました。
自筆譜も公開されています。
自筆譜と見比べてみると、ペータースのツェルニー版は何箇所か音を修正していますねぇ。
何故?
未完故にエンディングの案も付けてありますが・・・とても安易な終わらせ方。
台無しなんだが。
昔から、どうも私は、ツェルニーさんて、・・・・・・やだ。
glennmieさん、こんにちはー
あたしこの曲大好きですっ♪
glennmieさんの演奏も素敵だけど、やっぱバッハって最高!
もうバッハのみの練習だけでもいいんじゃないかと思う今日この頃です(笑)
>この時代のFantasiaは、プレリュードの役割があるんだよ。
ディズニーランドのファンタジアなイメージとはちょっと違うんだよね^^
なんでFantasiaなんだとか気にしたことがなかったんですけど
そういうことだったんですね。
勉強になりました。ありがとうございます。
by のん (2012-07-16 07:28)
のんさん、コメントありがとうございます。
そうそう、
ファンタジアとか、トッカータとか、この時代はプレリュードの意味があったみたいです。
そう言えば、ベートーヴェンの月光ソナタもファンタジアと記されていますよね。
分散和音の音型といい、この時代のプレリュードをイメージして作曲されたのかもしれませんね^^
by glennmie (2012-07-16 15:49)
この曲はよくリヒテルが弾いているテープで聴いていました。久しぶりに聴いて、この時代のバッハの中には現代のあらゆる音楽の芽が全て詰まっているのを改めて感じました。
by Mineosaurus (2012-07-16 17:42)
この曲は鍵盤曲としては初めて聴きました。
親しんでいるリュート組曲第2番もプレリュードはファンタジアなので,名称に関してはOKで,どちらも形式は自由な感じがします。
バッハは音楽史を一人でやったような人ですから,上の方が仰っていることが良く分ります。
by Enrique (2012-07-16 19:29)
Nineosaurusさん、コメントありがとうございます。
たくさんの作曲家達がBachから多くのものを学び取ってきたんだ、とよく聞きますが、天才たちが何をどのようにお手本にしたのかを知っていくのも楽しいです。
ベートーヴェンやシューマン、ショパンも一日では成らず。
ヨーロッパ音楽の流れの中心に立つBachは、底知れず凄いと実感します。
by glennmie (2012-07-17 01:10)
Enriqueさん、コメントありがとうございます。
「平均律」を勉強していると、調性音楽を系統立てたBachが自ら調性を壊していく様を見るように思えて、Enriqueさんの仰る「一人音楽史」の意味がとてもよくわかる気がします。
和声法や対位法のおきて破りも、さらっとやってしまうんですよね^^
凄い人だし、かっこいい人だな。
その凄さの片鱗に、いつか触れてみたいと頑張っているところです。
by glennmie (2012-07-17 01:21)
こんにちわ。
はじめて聴きましたが、面白い曲ですね。またそれがよく伝わってくる演奏で、いいですねえ~。
いかにもシロート的な言い方でアレなのですが、ぶつ切り(?)気味のリズムがすごくいいです。
こういう弾き方はglennmieさんのこだわりなのでしょうか?それとも一般的にみんなこんな感じなんでしょうか。
あと、テンポの緩急などもかなり意識的にやられているのでしょうか。微妙な緩急のつけかたがいつもツボにはまって困ります(苦笑)
by たこすけ (2012-07-17 10:21)
たこすけさん、コメントありがとうございます。
いつも聴いていただいて恐縮です。
この曲、とても面白いです。
シンプルなんですけど、音の並べ方や和声の付け方が実はすご~く凝っていて一筋縄ではいかない曲ですね、きっと。
私は、Gouldの演奏でしか聴いたことがなかったんですが、彼の録音はとてもゆっくりなテンポで、自分のイメージとはかなり違っていました。
私はこの曲をジークのように弾きたかったので、こんな感じになりました^^
ブツ切れちゃうのはテクニック的な結果かと・・・・(汗)
テンポについては、ですね・・・・(汗)・・・「このくらいの速さ」というのは
いろいろ考えて弾き始めますけど、途中の緩急は無意識です。(爆)
そんなにいろいろ意識して弾くほどの余裕もコントロール力もないのですよ~。
ありがたいご意見、感謝です♪
by glennmie (2012-07-17 13:22)
今回、またまたピッピと共に聴かせて頂きました^^
面白い曲ですねー。
ピッピもツボで非常に気に入ったらしく
始めから最後まで、ありとあらゆる鳴き方で
合奏していました(^◇^)
いつも素敵な演奏ありがとうございます♥
色んな曲を聴くことが出来て、とても刺激に
なります^^
ユーフォ相方
by ユーフォ (2012-07-22 09:50)
glennmieさん、こんにちは。
ちょっとここに書くと長くなっちゃうのですが、「おきてがみ」の使い方がよく分からなかったので…(笑)
かなり恥ずかしいですがここで質問させてください!
ええと、すごく私事なのですが・・・
今、夏休みに入ってせっかく時間がたくさんあるのでバッハのパルティータの4番を弾いてみよう!と思ってさらっているのですが、クーラントの拍子がよくわからないんです。。題名に「Courante」と書いてあるのでフランス風の3/2拍子と4/6拍子が交替する優雅な方だということは分かったのですが(コレンテではなく)、どうやって3/2と6/4を見分けたらいいんでしょうか(*_*)
今のところ音が多い所が6/4っぽく聞こえる、程度にしか理解していません…(恥)
きっと本で調べたらすぐに分かるのだと思うのですが、その前に!なんとなくでも自分で見分けたいー!と思っています。(すでにglennmieさんに
質問していますが)、「何小節目までは3/2でここで6/4が現れる」とか解答は見たくないのです、まだ……笑
glennmieさんはどうやって見分けてらっしゃるのでしょうか、少しだけ
教えていただけないでしょうか。。
一つ一つの曲はほんとうに宝物のように思えて大好きなのですが、いかんせん知識がゼロなのです・・・(:_;)
なにかアドバイス頂けたら嬉しいです。長くなってしまってすみません。
by とまと (2012-07-23 14:53)
ユーフォ相方さん、コメントありがとうございます。
先ほど、久しぶりに家に帰ってきたら机の上に可愛いハガキが!
素敵なカードをありがとうございます!
感激しちゃいました^^
お会いしてから、ホント、一年も経ってしまったんですねぇ。
時間が飛ぶように過ぎていきます。
あれから、私の生活もすごく変わったようで、、、でも大して変わらないようで・・・
いつもブログを拝見しているので、ユーフォさんご一家とはとても親しくなったように勝手に思い込んで満足しとります(笑)
これからもどうぞ、よろしくお願いします。
可愛らしいピッピの報告を楽しみにしています。
by glennmie (2012-07-24 00:33)
とまとさん、コメントありがとうございます。
折りしもついこの間、パルティータの1731年の初版本を注文したところでした。
Bach自身が校訂した初版と現在の解釈版を見比べてみたいなと楽しみにしているところです。
パルティータに限ったことではないのですが、Bachの作品は皆一筋縄ではいかないですね~^^
これはこうあるべき、といった慣習とか決まりごとを、あっさりと覆して新しい境地を極めてしまう人ですから。
特にパルティータは改良に改良を重ねたBachのこだわりが沢山詰まっているので、その創意を見極めるのは至難の技・・・同じくらいの天才にしかわからないのではないかしら、と思ってしまいます。
で、4番でしたか。
難しいですね^^
フランス風序曲から始まるこの4番がフレンチ・スタイルなのは間違いないとしても。
このクーラントを既存の舞曲と同等に見てはいけないのかもしれませんね。
2分の3拍子と記されていますが、仰るとおり、6拍子ととることもできますよね・・・左手の♪がふた山に分かれて記譜されているところも、実はメロディーは変わらず3拍子ととることができますし・・・
極論を言ってしまえば、どっちでとってもいいんじゃないですか?(笑)
メロディーの3拍子を前面にだしたり、リズムの6拍子(複合で2拍子)を強調したり、いろいろなとり方ができるわけですから。
フランス風だからといって優雅に静々と弾く必要もないし、跳ね飛んで弾いたってそれもいいじゃない、と私は思います。
お力になれず、ごめんなさいね。
by glennmie (2012-07-24 01:10)
glennmieさん、お返事ありがとうございます!
「特にパルティータは改良に改良を重ねたBachのこだわりが沢山詰まっているので、その創意を見極めるのは至難の技」…なるほど、、、こだわりがたくさん詰まっているのですね!(*^^*)
嬉しくなってしまいます、そんな曲をやってるのかと思うと(笑)
どっちでもいいと言われてはたと気が付きました。どのようにもとれる拍ということは、やっぱりバッハもそのつもりで書いていて
「いつもワンパターンで弾かずに、いろいろやって何度も楽しんでちょうだい」くらいの心の広い(?)先生だったのかな〜なんて…(^^♪
「これどっちの拍でも取れるけどどっちー!?」なんて思ってましたが、
glennmieさんに「どっちでも取れますよね」と仰っていただけて、「そうだよ、自分で決めてくことが楽しいんじゃないか!」と思えました。
お力になれずなんてとんでもないです(*_*)
ありがとうございました(*^^*)
いつも更新楽しみにしてます!本当に勉強になるので更新がないときでも(実は)過去の記事を何度も読み返してフムフムとやってます。。
これからも楽しみにしてます♪
by とまと (2012-07-24 23:54)
とまとさん、
ニ長調のパルティータ。
暖かくて、キラキラ輝いていて、素晴らしい曲ですよね~。
この曲を聴くと、生きててよかったと、幸せな気持ちになります。
このクーラントも、タッタカ、タッタカ、タ~、というリズムがうきうきしますね。
私もいつも、ない頭を抱えながら一生懸命に曲と取り組んでいます。
でも、そこが楽しかったりするんです。
たくさん悩んで、少しでも成長できたらいいな、と思っています。
by glennmie (2012-07-25 09:22)