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パロディー・・・・ですか? [Gould]

ベートーヴェンのピアノソナタNo.5 Op.10 第一楽章です。

     
     カッコイイですね!


これをGouldが弾くとこうなります。

     
     なんぞ~~~~???? これはヘミオラ??



Gouldは、かねてからベートーヴェンの「英雄主義」を嫌悪する発言を繰り返していましたが、これもその一つなのでしょうか。拍子まで変えちゃって、8分の6拍子・・・何かを、茶化してるんでしょうかねえ・・・
それとも何か大真面目な理由でもあるのでしょうか・・・・私にはよくわかりません。

ただ、Gouldはわざと、ふざけてやってるんじゃないの?と思われる演奏をいくつも残していますよね。
よく話題にあがるモーツアルトのソナタ集などがいい例だと思います。あの激遅トルコマーチなど、行進曲のポンポーソのパロディーなのでしょうし、あまりにも有名な「トルコマーチ」に対する皮肉の意味もあるのでしょう。
このソナタ集では、曲の終わりをリタルダンドせず、ぶっきらぼうにバンッ!と切ったり、アルペッジオを上行、下行と交互に連続させたり・・・時々あははっと笑ってしまいます。

クラシック音楽の規範、演奏者の在り方、演奏の意味に対する従来の概念に異議を唱える反骨精神が感じられて、超カッコイイ!と思うんです、私。

以下は、Gouldのレコーディングに対するニコラス・スパイスの書評です。
「グールドの演奏の表面下には道化がいる。その道化が、愉快な両義性を見せてくれる。精魂込めての演奏と哄笑、驚くべき美しさと浮かれ騒ぎ、こうしたものが交互に顔を出すのである。グールドは、ユーモアとは意識して面白おかしくしたものに反応するのではなく、くそ真面目な人生や芸術の側面を笑うことにあると考えていた。ユーモアは、我々が一番大切に思うもの、あるいは最も恐れるものが限界にまで試される時に生じるのである。あるいは我々にとって全てと思われるものが、実は何の価値もないと気づいた瞬間に生まれるのである。この意味ではユーモアは過激であり、根付いたものを根こそぎ抜き取り、その根をじっくり見るような能力を持つ。グールドはこの能力を高度に働かせた。」

Gouldはいつも、慣習的な信条を打倒しようとしていました。ベートーヴェンの「熱情」や、モーツァルトのソナタなどのクラシックのヒットパレードの退屈さに、ユーモアや皮肉を持って挑んだのだ、ということなのでしょう。


こちらは俳優のダドリー・ムーアさんの変てこベートーヴェン。滅茶苦茶ウケてしまいました。

     
     イイなぁ~これ





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